参天製薬(株)【4536】は13日、医薬品世界大手の米メルクの眼科用医薬品事業を買収すると発表した。米国を除く日本、欧州、アジア太平洋地域での製造販売の権利などが対象で、取得金額は約6億ドル(618億円)。
参天製薬は眼科用医薬品国内最大手。眼科用は売上高の8割強を占める主力商品で、今回の買収で現在18%程度にすぎない海外売上高比率が16年3月期には30%にまで高まる見通し。
参天がメルクから取得するのは合計9商品。製造販売権のほか、特許や商標などすべての資産を取得する。
参天はこれまでも日本でメルクの商品を販売したり、メルクに対して自社の治療薬を供給するなど提携関係にあった。今回買収する事業は年間売上高で約4億ドル(412億円)。参天が供給している売上高分を差し引くと、単純計算で280億円程度売上高が増える見込。