(株)ニコン【7731】は中期経営計画を発表し、頭打ちとなっているデジタルカメラ事業の次の柱として、バイオマイクロアレイを核とするメディカル分野、工業用検査機器のインストルメンツ事業を立ち上げ、3年後、売上高1300億円を目指すと発表した。その高いハードルをM&Aを積極的に活用し実現する構えだ。
牛田社長は、「メディカル事業および新事業を合わせた売上目標は、16年3月期に400億円、17年3月期に1300億円としています。中長期のターゲットは2000億円ですが、投資を行いながら最適な事業運営を行いたいと考えます。売上目標が急激に増加しているのは、M&Aを検討しているためです。」と強い意欲を語る。M&Aの専門チームを近く立ち上げ、案件精査も行なっていく。また、M&A資金の手当については、現状の手元資金および今後の手元資金の増加で捻出可能であるとし、必要に応じて銀行借入等のデットファイナンスも検討する。
また、さらに次の成長戦略の種として、300億円規模のベンチャーキャピタルを立ち上げ、投資案件の育成だけにとどまらずメディカル分野の最先端の情報を得るとともに、M&Aの機会を探っていく。