半導体製造装置の製造販売等を行う新川【6274】は、パイオニア【6773】の子会社である製造装置関連事業などを行うパイオニアFAの全株式を取得し、連結子会社化すると発表した。
取得価額は21億円。
新川グループは、半導体メーカー及び電子部品メーカー向け半導体製造装置の開発・製造・販売を主力事業とし、さらに、当該事業に関連する保守サービスを展開している。
近年、クラウド、IoT、AI分野が半導体市場の新たな牽引役となるなか、微細化・高精度化・低コスト化が進み、多様化する半導体パッケージへの要求によりタイムリーに対応する技術革新が求められ、このような半導体市場の新時代到来を見据え、平成33年3月期(2020年度)を最終年度とする中期経営計画「Challenge Shinkawa 2020」を掲げており、ボンディング技術のリーディングカンパニーを目指し、3つの基本戦略として「既存の事業の成長」、「新しいビジネス価値の開発」、「組織活性化と人材育成」に取り組んでいる。
パイオニアFAは、パイオニアの生産技術センターをルーツとし、30年間に及ぶファクトリーオートメーションの経験をもとに、スマートフォンや自動車用の電子部品の実装機や検査装置、生産技術のソリューションを提供している。
新川グループでは、パイオニアFA が持つ高い技術力と柔軟性、生産ラインでのトータルソリューション提供力と、新川グループが持つ半導体ボンディング分野での高速・高精度の実装技術力を共に活用することで、半導体ボンディングの前後の工程を一貫したソリューションとして提供することや、電子部品分野の実装技術の競争力をより高めることが相互に可能になると考えている。また、両社の顧客基盤や生産能力を相互に利用することで、特にアジア市場におけるシェア拡大と新たなビジネスチャンスの創出を行えるものと判断。
今回の買収は、顧客満足と事業価値の向上を図る新川グループの戦略に合致するものであり、パイオニアFAと新川グループが持つ資源を有機的に結びつけることで両社がシナジー効果を発揮し、持続的に発展し続けていくことを目指し、連結子会社化に至った。
異動する子会社(パイオニアFA)の概要
(1)名称 株式会社パイオニアFA
(2)所在地 埼玉県坂戸市千代田5丁目7番1号
(3)代表者の役職・氏名 代表取締役社長 小林 弘
(4)事業内容 電子部品の実装装置、組立装置、検査装置等の設計、製造、販売および各種製造用ソフトウェアの開発、販売
(5)資本金 3億5300万円
(6)設立年月日 平成7年10月31日
株式取得の相手先の概要
(1)名称 パイオニア株式会社
(2)所在地 東京都文京区本駒込2丁目28番8号 文京グリーンコート
(3)代表者の役職・氏名 代表取締役 兼 社長執行役員 小谷 進
(4)事業内容 カーエレクトロニクス製品の製造・販売
(5)資本金 917億3200万円(平成29年3月期)
(6)設立年月日 昭和22年5月8日
(7)連結純資産 867億8900万円(平成29年3月期)
(8)連結総資産 2817億8600万円(平成29年3月期)