格安携帯電話「FREETEL」事業を手掛けていたプラスワン・マーケティングは、12月4日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。申請代理人は柴原多弁護士(西村あさひ法律事務所)。監督委員には蓑毛良和弁護士(三宅・今井・池田法律事務所)が選任された。
プラスワン・マーケティングは、2012年10月に設立、オリジナル携帯情報端末の製造販売及びSIMカードの販売を手がけ、SIMフリースマートフォンのオリジナルブランド「FREETEL」を扱うほか、SIMカードによる通信サービス「FREETEL SIM」を提供。今春からは首都圏を中心に自社店舗「フリーテルショップ」での販売をスタート。8月時点で約40店舗を展開するほか、大手家電量販店への卸販売などを行い、2017年3月期には年収入高約100億5800万円を計上、一時はIPOも視野に入れていた。
しかし、出店計画は想定を下回ったうえ、同業他社との競合が激化するなか、広告宣伝費が重荷となり、加えて、2015年3月期以降3期連続で営業段階から多額の赤字計上を余儀なくされており、こうしたなか、今年11月にFREETEL SIM事業(通信事業)の権利義務を吸収分割により楽天に承継したうえで、プラスワン・マーケティングについては今回の措置となった。
なお、スポンサー候補としてMAYA SYSTEMとの間で基本合意書を締結、同社の支援の下、事業再生を図る具体的な協議を継続している。
東京商工リサーチ及び帝国データバンクによると、負債総額は約26億円。