阪急阪神ホールディングス【9042】傘下のシステムインテグレーターであるアイテック阪急阪神とオウケイウェブ【3808】の子会社で医療ICT提供のOKEIOS(オケイオス)は、医療・ヘルスケアデータの利活用に関する事業を共同で推進すべく、業務提携を行い、この目的をより密接にかつ確実に進めていくため、アイテック阪急阪神は、同社のコーポレートベンチャーキャピタルを通じて、OKEIOSの第三者割当増資を引き受けたと発表した。
阪急阪神東宝グループのシステムインテグレータであるアイテック阪急阪神は、医療・ヘルスケア領域において、臨床検査・健診・感染制御支援・電子カルテなど、医療現場の各業務や患者サービスに役立つ各種システムの開発、販売を長年に渡って行ってきている。
一方、OKEIOSは、オウケイウェイヴの医療情報事業子会社として、医療・ヘルスケアデータを一元管理できるプラットフォーム「eios.BC」(※1)の開発をはじめとする、ブロックチェーン技術やAI技術を活用した健康情報プラットフォームの研究開発およびサービス提供を行っている。
世界有数の長寿国となった日本では、健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されず生活できる期間)の延伸が大きな社会課題となっている。特に、健康長寿の最大の阻害要因である生活習慣病の予防のためには、医療・ヘルスケアデータの利活用が非常に重要であり、そのためには医療・ヘルスケアデータの情報流通プラットフォームの構築と適切な運用が不可欠。アイテック阪急阪神は、医療・ヘルスケアデータを利活用した新たなサービスの構築、データ流通基盤事業への進出を検討しており、この課題への取組みについてOKEIOSと目指す方向が合致した。
この業務提携において、アイテック阪急阪神は、阪急阪神東宝グループにおけるシステムインテグレータとしての信頼や技術、長年に渡り培ってきた医療・ヘルスケア業界での情報システム関連のノウハウや事業基盤を活用するとともに、OKEIOSは、自らの強みであるブロックチェーン技術応用基盤を活用し、両社が手を取り合い、医療・ヘルスケアデータ利活用事業を推進していく。
また、この目的をより密接にかつ確実に進めていくため、アイテック阪急阪神は、同社のコーポレートベンチャーキャピタルを通じて、OKEIOSの第三者割当増資を引き受けた。
両社は、医療・ヘルスケアデータ利活用事業の推進により、健康寿命延伸と生活習慣病予防に寄与し、国民の健康増進に貢献していく。
※1 「eios.BC」はOKEIOSが独自開発したブロックチェーン技術を活用した医療・ヘルスケアデータを一元管理できるプラットフォーム。患者は「eios.BC」アプリを用いて自身の医療・ヘルスケアデータを一元管理し、任意で医療機関に見せることができる。「eios.BC」はマイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」上にブロックチェーン技術を用いて構築されており、患者側への仮想通貨発行によるインセンティブ付与、改竄や不正アクセスに対する高い堅牢性を特長としている。