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ヨシムラ・フードHD、シンガポールの日本食製造会社を約14億円で買収

傘下に食品卸、中華、冷食、清酒、水産加工、製麺などを有するヨシムラ・フード・ホールディングス【2884】は、シンガポールで日本食(寿司等)を製造し、シンガポールの大手スーパーであるCold StorageやGiant Hypermarket(合計33店舗)において販売を行うJSTT SINGAPORE PTE. LTD.(以下、JSTT)の株式を取得し、子会社化すると発表した。
取得価格は、約14億円。

ヨシムラ・フード・ホールディングスは、食品の製造および販売をおこなう中小企業の支援・活性化を目的とし、持株会社としてグループ全社の経営戦略の立案・実行および経営管理をおこなっている。
日本には、安心安全、高品質な食品を製造する中小食品企業が多数存在する一方、多くの企業が事業承継問題を抱えているのが現状。ヨシムラ・フード・ホールディングスはそれら企業の株式や事業を譲り受け、グループ化し、シナジー効果を発
揮することで事業の拡大を図ってきた。そうした中、ヨシムラ・フード・ホールディングスでは、少子高齢化の進行により市場の縮小が見込まれる日本だけでなく、今後も市場の拡大が見込まれ、日本の安心安全で高品質な食品へのニーズが高
まるアジア市場に対する販路獲得に向けて検討を進めてきた。

JSTTは、「美味しく新鮮な日本食をリーズナブルな価格で消費者へ提供すること」を企業理念としたシンガポールの企業。独自の食材仕入ルートを確立することにより、日本から新鮮で美味しい魚介類等を仕入れ、主に自社工場で寿司等に加工してシンガポール国内に供給している。

事業は、「製造小売事業」「外食事業」「食品卸売事業」から構成されており、「製造小売事業」は、自社工場において製造した寿司やのり巻等を、シンガポールのスーパーマーケット大手であるCold StorageやGiant Hypermarketの店舗(合計33店舗)に対して販売を行っている。

なお、同社は、シンガポールで10社しか取得していないAVA(Agri-Food and Veterinary Authority of Singapore/農産物・家畜庁)による「サーモン
及び生魚全般の処理・加工から最終製品まで製造できる許可」を取得した、高い品質管理能力を持つ工場を保有している。

「外食事業」は、日本から輸入した新鮮で高品質な魚介類を提供する「kai sushi & robatayaki」という日本食レストラン1店舗を運営。「食品卸売事業」は、自社で製造した商品や日本から輸入した日本食材等をシンガポール内の日本食レストラン等へ販売している。

今後、JSTTが持つ販路を活用することによりシンガポール国内で当社グループ商品を拡販することや、ヨシムラ・フード・ホールディングスが持つ仕入ルートを活用することによりJSTTで使用する原材料の品質を向上し、相互のシナジー効果を発揮することで業績の向上を図っていく。また、今後も成長が見込まれるアジア市場において、JSTTを起点とし、ヨシムラ・フード・ホールディングスグループとシナジー効果を発揮できる企業のM&Aを進めていくことや、中小企業支援プラットフォームの新たな柱となる海外販路を構築することで、ヨシムラ・フード・ホールディングスグループの事業拡大に向けて取り組んでいく。

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