家電量販店最大手のヤマダ電機【9831】は、住宅リフォーム事業、建築設計管理事業のナカヤマの発行済株式の全てを取得し、完全子会社化すると発表した。
ヤマダ電機グループは、日本最大級のネットワーク・サービスのIoT企業として、家電販売を中心とした新たな事業領域の開拓と構造改革の推進により、「ゆりかごから墓場まで」のサービス展開による「モノ(商品)からコト(サービス)、モノ+コト」の提案を強化し、将来における持続的成長・発展のため、様々な挑戦を続けており、その取り組みのひとつとして「スマートハウス・リフォーム事業」がある。平成29年6月より『「家電から快適な住空間」をトータルコーディネート提案する店』として新業態店舗(平成29年11月8日現在:6店舗)をオープン、子会社のヤマダ・エスバイエルホーム【1919】やヤマダ・ウッドハウスを通じたスマートハウス提案、住設機器メーカーであるハウステックの店舗内ショールームの展開を通じたB to B及びB to Cの新たな需要の拡大等、グループの経営資源を最大限に活かした取り組みを積極的に行っている。
ナカヤマは、リフォームメーカーとして、商品の開発から製造、販売、施工、アフターサービスまで一貫して行うことで高品質を実現し、業界の慣例や常識を超えた展開は、業界外からも注目を集めている。なにより、日本全国直営店を約100か所、物流拠点全国5か所、国内工場1か所、海外工場1か所による展開で、独立系リフォーム専業店の中では全国トップクラスを走る同社は、適正な住宅改修工事から建築設計管理をし、「暮らしやすく お値段やすく」をモットーに、口コミで広がるような顧客満足度向上に努めている。
ヤマダ電機が平成29年2月2日に公表した「株式会社ナカヤマとの業務提携に関するお知らせ」に記載の通り、ナカヤマとの間で将来的な資本提携も視野に入れた業務提携契約を行うことを決議し、以下の通り、両社の持つ強みやノウハウを活かしたスマートハウス・リフォーム事業の取り組みを推進してきていた。
①ハウステックとナカヤマそれぞれが持つオリジナル商品の強みを活かした展開
②ナカヤマの持つ建材及び設備機器の採用
③新築住宅販売の情報活用
④ナカヤマの持つ「CG・CAD パノラマ&CGシミュレーションシステム」の活用による提案力強化
⑤ヤマダ電機グループのリフォームローン活用
⑥オリジナル製品の共同開発
⑦物流の効率化
⑧共同販促等による営業の最適化と最大化
⑨新業態の共同開発
⑩ハウステックとナカヤマの製造コラボレーション など
今回、ヤマダ電機は、少子高齢化、人口減、ネット社会等、めまぐるしく変化する社会背景と消費者ニーズに対応していくため、両社の業務の発展、収益性の強化等、より一層の提携関係の強化を図ることを目的として、ナカヤマの発行済株式の全てを取得した。