エレクトロニクス商社の菱洋エレクトロ【8068】は、IoTオーケストレーションサービス提供のウフルと新たなIoTビジネスの創出を目的とした資本・業務提携を行うと発表した。
エレクトロニクス商社として半導体業界に豊富な知見とチャネルを有する菱洋エレクトロが、ウフルのデバイス(エッジ)とクラウドをつなぐIoTオーケストレーションサービス「enebular(エネブラー)」の販売パートナー権を取得し、半導体の組み込み開発からIoTの事業化までをスピーディに実行・普及する体制を構築する。
分散するモノどうしをつなぐIoTは近年、各デバイス(エッジ)から収集した大量のデータをクラウドに集約する「中央集権型」モデルから、デバイス(エッジ)側にAIやアナリティクス機能を実装し、そのソフトウェアを更新することによってモノやサービスの機能を柔軟に変更する「自律・分散・協調型」モデルへと移行している。一方、この「自律・分散・協調型」モデルではデバイス(エッジ)側の高い処理能力が求められることから、特殊な組込開発に対応可能な人材・技術が限られている現状と、事業化の実現可能性とのギャップが課題となっていた。
このような課題に対して菱洋エレクトロは、デバイス(エッジ)とクラウドのスピーディなデータ連携を実現するウフルと資本・業務提携をすることによって、半導体の組込開発からデバイス(エッジ)とクラウドの融合、IoTの事業化までをつなぐ新たなバリューチェーンを構築する。
菱洋エレクトロとウフルは共同で、ハードウェアの柔軟なアップグレードを実現する「enebular」を組み込んだソリューションの開発およびデリバリを実施することにより、顧客のPoC(Proof of concept:概念実証)から事業化へスピーディにつなぎ、企業のIoT事業化と市場への一早いリリースを支援する。また、菱洋エレクトロは同IoT事業化支援サービスを今後日本からアジア等グローバルに展開する事を目指す。