トヨタ自動車【7203】と東大発ベンチャーでIoTにフォーカスした深層学習技術のビジネス活用を目指すPreferred Networks(以下、PFN)は、自動運転技術など、モビリティ事業分野におけるAI(人工知能)技術の共同研究・開発を加速させるため、トヨタがPFNに追加出資すると発表した。
追加出資の金額は約105億円で、トヨタはPFNが第三者割当増資により発行する株式を引き受ける。
トヨタとPFNは、2014年10月から共同研究・開発を実施しており、関係強化を目的に2015年12月、トヨタがPFNに約10億円を出資した。これまで、物体認識技術や車両情報の解析技術などについて共同研究・開発を実施してきたが、今回、両者の関係をさらに強化し、共同研究・開発を加速させる。
トヨタは、自動運転をはじめとした、次世代のモビリティ社会の実現に向けた技術の研究開発に取り組んでおり、PFNが持つ世界トップレベルの知能化関連技術(機械学習、深層学習、ビッグデータ処理等)は、トヨタにとって必要不可欠である。今後、次世代のモビリティ社会の実現はもとより、誰もが安心して安全・自由に暮らすことができる社会の実現を目指した新たな技術・商品・サービスの企画・開発を進めたいと考えている。
◆Preferred Networks概要
IoTにフォーカスした深層学習技術のビジネス活用を目的に、2014年3月に創業した企業。デバイスが生み出す膨大なデータを、ネットワークのエッジで分散協調的に処理する「エッジヘビーコンピューティング」を提唱し、交通システム、製造業、バイオ・ヘルスケアの3つの重点事業領域において、イノベーションの実現を目指している。
オープンソースの深層学習フレームワークChainer(チェイナー)や、アプリケーションを含む統合ソリューションDeep Intelligence in-Motion(DIMo、ダイモ)の開発・提供をはじめ、様々な組織と協業し、先進的な取り組みを推進している。