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住友化学、協和発酵バイオの植物生長調整剤事業を買収

総合化学大手の住友化学【4005】は、医薬品、バイオが主でキリンホールディングス傘下の協和発酵キリン【4151】の子会社の協和発酵バイオの植物生長調整剤事業を譲り受けると発表した。

植物生長調整剤は、果実を大きくしたり開花を促進するなど、作物の生長や発育を増進または抑制することで品質や収量の改善に貢献する農薬で、日本を含め世界的に広く使用されている。

協和発酵バイオは1958年に「ジベレリン協和錠剤」を発売して以降、国内の植物生長調整剤のパイオニアとして、長年にわたり事業を展開してきており、ナシやブドウの果実肥大、ブドウの無種子化などの効果を発揮する、ジベレリン製剤「ジベレリン協和」やホルクロルフェニュロン製剤「フルメット」を販売している。

住友化学は、世界の農薬企業で大規模な統合や再編が進む中、新たな農薬の開発力、バイオラショナル※などのユニークな事業、グローバルな販売網や大手メーカーとの提携関係を強みに事業を拡大。中でも、高い市場成長率が見込まれるバイオラショナルなどのスペシャリティ分野では、近年、M&Aや研究開発機能の充実などを積極的に進めてきた。今回、協和発酵バイオの高品質な製品や優れた知見、国内の植物生長調整剤市場におけるブランド力と、これまで住友化学グループが培ってきた技術やノウハウを融合させることで、こうした分野をさらに強化していく。

住友化学は、今回の植物生長調整剤事業の買収によって、国内外の製品ポートフォリオをさらに拡充し、農作物の生産性向上により一層貢献していく。

※住友化学グループでは、天然物由来などの微生物農薬、植物生長調整剤、微生物農業資材等や、それらを用いて作物を病害虫から保護したり、作物の品質や収量を向上させたりするソリューションを「バイオラショナル」と定義している。

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