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自動車内装品製造の酒井製作所、民事再生法適用申請 負債総額55億円

自動車内装品製造を行い、大手自動車メーカーの二次サプライヤーであった酒井製作所は、7月3日、名古屋地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。申請代理人は鈴木学弁護士(西村あさひ法律事務所)。監督委員には西脇明典弁護士(西脇法律事務所)が選任された。
 
酒井製作所は、1960年4月に創業し、1969年10月に法人改組した自動車内装品の製造業者。大手自動車メーカーの二次サプライヤーとして、有償支給材を主体に、自動車用ワイパー、スイッチなど自動車電装品、周辺機器、工作機械の制御盤部品、生産設備向け樹脂部品などの製造を手がけるほか、OEMにより鉄道模型(Nゲージ)の製造も行っていた。2工場を有するなど設備投資を行い、各種機械も充実し技術力も評価され、近年ピークとなる2013年9月期には年売上高約54億5600万円を計上していた。

しかし、厳しい受注単価や人件費などの固定費が負担、工場開設に伴う借入金の返済負担から厳しい資金繰り状態が続いていた。熊本地震の影響などにより、自動車の国内生産が停滞した影響などもあり2016年9月期の年売上高は約37億3800万円にとどまり、約1億5200万円の当期純損失を計上、大幅な債務超過状態が続いていた。

その後はシニア社員の削減など人員整理も行い、バンクミーティングを開催するなどして再建を図ってきたが、過去の設備投資等に伴う借入金も負担となり資金繰りは悪化。再建スキームを策定することもできず、自力再建を断念、今回の措置となった。

東京商工リサーチ及び帝国データバンクによると、負債総額は約55億1000万円。

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