コーポレートベンチャーファンドの運営を行うNTTドコモ・ベンチャーズは、同社の運用するファンドを通じて、ユーザ認証のプラットフォームを企業向けに提供する米国のスタートアップ企業であるAuth0, Inc.に対して出資を実行したと発表した。
◆出資の背景
WebサービスやEコマースサイトでは、サービスの利用率を向上するためソーシャルログイン※1やシングルサインオン※2等、ユーザ認証の利便性を改善する認証ソリューションに対するニーズが高まっている。また、なりすまし等による不正アクセス被害を抑止するため、二段階認証※3や不正検知、IPアドレス制限などを活用したセキュリティ強化も求められている。一方で、多様な認証ソリューション、認証機能の導入費用、メンテナンス費用の増加がWebサービスやEコマースを提供する事業者にとって課題となっている。
Auth0社が提供するプラットフォームでは豊富なユーザ認証機能をサービスとして利用可能であり、WebサービスやEコマースの提供事業者は、このプラットフォームを活用することでソーシャルログインソリューションを始め二段階認証や不正検知などの様々なセキュリティ機能を、非常に少ない工数でサービスに組み込むことができるようになる。ユーザ認証に関する豊富な機能を共通のAPIで簡単な開発者インタフェースで追加ができるAuth0社のプラットフォームは、開発者コミュニティ及び既存顧客からも高い評価を受けており、今後より一層の利用拡大が期待できる。また、同社プラットフォームは、ドコモグループが提供するユーザ認証ビジネスやキャリア決済ビジネスの取り組みとも親和性が高く、これらの分野における新たな価値創造に貢献するものと期待しており、今回の出資に至った。
※1 ソーシャルログイン:
ソーシャルメディアのアカウントを活用してログインできる機能
※2 シングルサインオン:
1回のID/パスワード入力で、認証が必要な複数のアプリケーションを利用可能
※3 二段階認証:
ID/パスワードの確認に追加して、さらにセキュリティコードによる確認を行うことで、より安全にログインするための仕組み