遠藤商事・Holdings.は、4月28日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には清水祐介弁護士(ひいらぎ総合法律事務所)が選任された。
遠藤商事・Holdings.は、2011年5月に設立された飲食ベンチャー。代表の遠藤優介氏がイタリアプロサッカーチームのユベントスとジュニアプロ契約し、13歳でイタリアへ渡ったのち、現地でイタリア料理の修業をした経験を生かして事業を開始した。ピザを主体とした「NAPOLI」、「Napoli’s PIZZA & CAFFE」、「DROP」、「Barta」などの店舗を運営していた。
500円前後の低価格帯のピザの提供で人気を博し、ベンチャーキャピタルなどからも出資を得て全国に積極的な店舗展開を推進、外食ピザチェーン「NAPORI(ナポリ)」のほか、「Napoli’S(ナポリス)」、「Barta(バルタ)」「麺屋黒琥」、「30カレーキッチン」、「魚英」、「餃子の山」など2016年9月時点で74店舗(直営店27店舗、FC47店舗)を展開していた。
「500円で本格的なピザが食べられるお店」としてメディアでも多数取り上げられ、2016年9月期には年売上高約25億2600万円を計上していた。
しかし、業容拡大の一方で出店費用や人件費、広告費などが嵩み経営を圧迫、借入金の負担も増加。今年に入り取引先への支払遅延が発生するなど資金繰りがひっ迫、業界内で信用不安が広まる中、事業継続が困難となり今回の措置となった。
東京商工リサーチ及び帝国データバンクによると、負債総額は約13億円。