元・名証2部上場で木材加工、木材販売のTM(旧:天龍木材)は、3月27日、静岡地裁浜松支部に特別清算を申請した。
TMは、1907年4月、木材卸および製材工場による加工業務を目的に設立。1953年8月には名古屋証券取引所市場第2部に上場。その後も国内外に拠点網を広げて業容を拡大、1993年3月期には年売上高約598億2400万円をあげていた。
しかし、市況悪化で主力の木材事業が不振、産廃事業や住宅事業などへの進出が失敗するなど経営不振が続き、2005年3月期には事業再生損失の計上などで債務超過に陥った。
中長期的な経営改革を目指して、経営陣によるMBOが実施され2013年12月に上場廃止。その後も厳しい経営環境が続いたことから、会社の有する回収不能な不良債権、劣化した在庫等を処理し、さらなる経営・財務の基盤強化を図るため、2017年1月には別途新設会社の天龍木材を設立し、同年3月、天竜木材にTMの全事業を移管する会社分割を実施した。TMは現商号に変更、株主総会の決議により解散し、今回の措置となった。
東京商工リサーチ及び帝国データバンクによると、負債総額は約42億5000万円。