がん領域に特化した創薬ベンチャーのナノキャリア【4571】は、抗体などバイオ医薬品の製造に関連した技術を保有している台湾のTPG Biologics社(以下、「TPG社」)への出資および共同研究契約を締結すると発表した。
ナノキャリアは、 TPG社への出資と並行して共同研究を実施し、TPG社が持つ技術とナノキャリアのADCM(Antibody/Drug-Conjugated Micelle)を融合した新しい技術基盤を確立する。
TPG社は、抗体などバイオ医薬品の製造に関連した技術を持っており、ナノキャリアのADCMに適したセンサーや内包する活性タンパク質を探索することができる。本技術により、センサーとなるタンパク質に細かな改変を加えて、標的とする細胞へ選択的に移行するADCMの最適化の加速や更なる機能を付加することが可能となる。本共同研究により、新たな製品価値を確立し、新規のパイプライン拡充を目指す。
また、候補タンパク質については、ADCMのセンサーとして応用することに加え、低分子医薬品や核酸医薬品とは異なる活性本体(薬物)としてミセルに内包して開発することも目指す。
今後は、両社の持つ技術および経験を活かし、共同研究を進め画期的な製品を創製したい考え。