民間衛星放送のWOWOW【4839】は、デジタルテレビ向けのポータルサービス事業等を行うアクトビラの株式をパナソニック【6752】などから取得し、またアクトビラの成長資金の提供及び財務体質改善を目的として、同社の第三者割当増資を引受けることにより、アクトビラを子会社化すると発表した。なお、譲受けによる取得価額は595百万円、第三者割当増資引受けによる取得価額は200百万円で、合計795百万円。
WOWOWを取り巻く事業環境は、4K/8K、スマートTVなど放送サービスの進化や、パーソナルデバイス普及によるコンテンツ視聴スタイルの変化等、目まぐるしく変わっている。そうした中、WOWOWは、ペイチャンネルとしての収益基盤をより強固にすると同時に、プレミアム・チャンネル、プレミアム・コンテンツの幅を広げることで、平成32年に向けて総合エンターテインメント・メディア企業への変革を目指しているという。
一方、アクトビラは、デジタルテレビを対象とした映像コンテンツ配信サービス等を行っているポータルサイト「アクトビラ」において、VOD事業を運営している。
WOWOWは、アクトビラをグループに迎え入れることにより、大画面のテレビでIP伝送路を経由して映像を楽しむ顧客に対して、放送の基本である「安心」「信頼」をベースとした映像配信サービスを提供できると判断、今回の株式取得と第三者割当増資の引受けを行うもの。
WOWOWは、日本において多様化する視聴者の視聴行動に対応するため、テレビに向けたIPサービスを重点取り組み領域としており、今後、アクトビラが有する日本の主要テレビメーカーとの良好な関係、IPベースの映像配信サービスの運営ノウハウや設備と、WOWOWが有する有料放送事業者としての運営ノウハウを融合し、IPサイマル放送を含めたテレビ向けの新たな映像阪神サービス事業の展開を目指すとしている。