光学機械器具の製造販売を手掛けるニコン【7731】は、再生医薬品開発のヘリオス【4593】との間において、業務・資本提携契約書について合意したと発表した。
本契約に基づき、ニコンはヘリオスによる20億円の第三者割当増資を引き受けるとともに、両社が有する強みを活かし、再生医療の実用化を推進していく。
ヘリオスは、人工多能性幹細胞(iPS細胞)等を用いた再生医薬品開発のフロントランナーであり、実用化の可能性のあるパイプラインを複数保有するバイオテクノロジー企業。
2011年に設立、2015年に東証マザーズへ株式上場し、国内ではこれまでに目の難病である加齢黄斑変性を対象とした再生医薬品の開発を進めている。
眼科領域以外でも、幹細胞製品による脳梗塞急性期の治療法開発を開始、2016年後半から治験段階に入っている。その他、臓器原基の移植により体内で機能的なヒト臓器を創り出す再生医薬品の研究開発も進めている。
ニコンは2013年8月にヘリオス(当時:日本網膜研究所)による5億円の第三者割当増資を引き受け、ヘリオスが取り組むiPS細胞を利用した加齢黄斑変性の再生医療実現などを支援してきた。
本契約の締結を通じ、ニコンは、ヘリオスが進める再生医薬品の開発を資本面でサポートするとともに、画像解析技術を基礎として培ってきた生きた細胞の品質評価、再生医療用細胞等の培養・生産等の技術面でのソリューションを提供していくとしている。