モバイル向けコンテンツやインターネット広告などの企画・開発を行うドリコム【3793】は、公募及び第三者割当による新株式発行並びに同社株式の売出しを実施し、資金調達すると発表した。調達金額の合計は、上限1001百万円。
ドリコムグループは、インターネット関連技術に基づく事業を展開、主にスマートフォン向けのソーシャルゲームの企画、開発及び運営を主たる事業に位置付けている。ソーシャルゲーム事業においては、ソーシャルゲーム黎明期より培ってきた開発力及び運営力を活かし、ユーザーの期待を超えることを目指したサービスの提供に取組んでいる。また、IPソーシャルゲームを戦略的焦点と定めた新たな成長戦略を掲げ、新規IPソーシャ ルゲームの第1弾となる、「ダービースタリオン マスターズ」をリリースした。
しかし、同社グループを取り巻く環境は、モバイル端末の急速な普及に伴い、ソーシャルゲーム市場の成熟化が進み、成長は鈍化してきているという。また、ユーザーのサービスに対する要求水準の上昇やモバイル端末の技術的な向上によるゲームシステムの複雑化及びそれに伴う開発期間の長期化や開発費の高騰等を背景に、既存のサービス提供者間の競争も激化している。
こうした中、ドリコムグループは、新戦略の下、今後も継続してIPソーシャルゲームの開発を行うにあたり、財務基盤をより強固にすることが重要と判断。グループの借入金の返済資金に充当するため、今回、公募による新株式の発行、楽天【4755】を引受先とした第三者割当増資、オーバーアロットメントによるドリコム株式の売出し及びそれに関連して大和証券を引受先とした第三者割当増資を実施するもの。
これにより、自己資本を拡充させ、財務基盤を強化し、また、新規IPソーシャルゲームの開発体制を整備することで、新戦略を着実に推進し、更なる企業価値の向上を目指す考え。