バイオ医薬品の研究・開発・製造を手掛けるUMNファーマ【4585】および総合重機製造を手掛けるIHI【7013】は、UMNファーマの連結子会社でバイオ医薬品の受託製造を手掛けるUNIGENの発行済普通株式全株をアピに対して譲渡すると発表した。
UMNファーマは、平成29年1月10日に開示した「アステラス製薬株式会社によるASP7374及びASP7373に係る共同事業契約解約権行使のお知らせ」の通り、アステラス製薬におけるUMN-0502の製造販売承認取り下げ、並びにUMN-0502及びUMN-0501の開発中止方針の決定を受け、IHIとともに今後の対応について協議してきた。一方、UMNファーマの連結及び個別業績については、国内インフルエンザワクチン供給事業が困難となったことから、大幅な特別損失を計上するなど、急激に財務状況が悪化している。
UMNファーマにおいては、米国向けFlublok®原薬輸出事業を中心とする海外展開に活路を見出すべく検討を行う一方、財務状況等に鑑み、UMNファーマが資金支援を継続し現在のグループ体制を維持することにも困難が伴うことから、UNIGENの事業譲渡の可能性についても模索してきた。
今回、UMNファーマと国内インフルエンザワクチン製剤化工程に関し独占的な契約を締結し、UNIGENの岐阜工場に隣接する製剤化工場を整備・運営されているアピよりUNIGENの新たなスポンサーとして事業譲渡を希望するとの意向を受け、協議・検討した結果、UNIGENを事業譲渡し、アピの支援の下、UNIGENを再生することが最良の選択と判断し、UMNファーマはIHIとともに、UNIGEN発行済普通株式全株を譲渡するもの。
なお、UMNファーマから派遣している役員は同日付で辞任し、新たなアピ体制の下、UNIGENは事業を継続していくとしている。