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大日本住友製薬、米国バイオベンチャー企業を買収 がん領域におけるパイプラインを強化

製薬メーカーの大日本住友製薬【4506】は、全額出資の米国持株会社を通じて、Tolero Pharmaceuticals, Inc.(以下「トレロ」)を完全子会社化すると発表した。なお、今回の買収は、大日本住友製薬が本買収のために持株会社の傘下に設立した特別目的会社を、トレロを存続会社とする形で同社に合併させることで実施される。買収の対価は、契約一時金として約236億円(200百万米ドル)、開発・販売マイルストンとして最大約683億円(580百万米ドル)。

トレロは、がんおよび血液疾患領域における医薬品の研究開発に特化した米国のバイオベンチャー企業であり、キナーゼ阻害剤を中心とした優れた創薬力を有するとともに、血液がんを対象として開発中のサイクリン依存性キナーゼ(CDK)9阻害剤「alvocidib」などを有している。「alvocidib」は、急性骨髄性白血病を対象とした無作為化フェーズ2試験においてPOC(Proof of Concept)を取得済み。また、現在米国において同疾患におけるバイオマーカー陽性患者を対象としたフェーズ2試験を実施中であり、本適応について最速で2018年度の承認申請を目指している。

大日本住友製薬は、「alvocidib」を中心とする魅力的な開発化合物群を有するトレロを買収することで、大日本住友製薬のがん領域におけるパイプラインをより一層強化できるとともに、主力製品である非定型抗精神病薬「ラツーダ」の独占販売期間満了後におけるグループの持続的成長へ寄与することに期待するもの。また、トレロの高い創薬力により、継続的に開発化合物を創出できることにも期待するとしている。

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