基礎化学品やファインケミカル、機能材料などの開発・製造を行う三菱ガス化学【4182】は、中国でメチルアミン誘導品の製造販売を行う特胺菱天(南京)精細化工有限公司(以下「菱天」)の日本側持分全株式50%を、合弁相手先であるベルギーのメチルアミン誘導品大手メーカーのタミンコに譲渡すると発表した。
国内唯一のメチルアミン製造会社である三菱ガス化学は、菱天とともに、拡大するアジア市場でのプレゼンスを高め、メチルアミン誘導品事業のさらなる強化を図ってきた。しかしながら、中国では三菱ガス化学が進出当初に主力製品と位置付けていたジメチルホルムアミド等のメチルアミン誘導品事業への新規参入が相次ぎ、中国における同事業を継続する意義が薄れたと判断、合弁相手先であるタミンコに菱天の株式を譲渡するもの。
三菱ガス化学は、2016年9月、新潟工場においてメチルアミンの新装置への更新を完了。新装置の生産能力は4万T/Yであり、すでに営業運転を開始しているという。三菱ガス化学は、メチルアミンに関わる経営資源を新潟工場に集約することで、国内の顧客向けを中心に安定供給体制の維持・強化を図るとともに、メチルアミン誘導品の新たな展開を推進し、メチルアミン系事業の一層の充実を図るとしている。