デジタルコンテンツの配信等を手掛けるメディアドゥ【3678】は、フライヤーの株式を取得し、子会社化すると発表した。
メディアドゥは、「著作物のデジタル流通」を事業コンセプトとして、「ひとつでも多くのコンテンツをひとりでも多くの人に届ける」ことで著作物の健全な創㐀サイクルを実現することを目指している。電子書籍の領域においては、数多くの出版社から預かった電子書籍コンテンツを電子書店に提供、配信しており、急成長している国内電子書籍市場の一翼を担うとともに、海外に向けて日本の優秀なコンテンツを配信するべく事業展開を推進している。
これまでメディアドゥは、「マンガ」の電子書籍流通を推進するとともに、ビジネス書、文芸書等のテキストの電子書籍流通を推進するための検討を進めてきた。テキストの書籍を読むにあたって、読者の多くは「読みたい本を探すのが大変」「忙しくて時間がないため読了できない」といった悩みを抱えているが、フライヤーは「書籍の要約サービス」の提供によって、本の選書や短時間での内容把握を支援し読者の悩みを解消していくことができる。その結果、電子書籍市場はもとより出版市場におけるテキスト書籍の流通を加速させている。
具体的には、フライヤーが、選書した書籍を発売元出版社の監修をもと約4,000字程度の要約記事にすることで、通常読了に4〜8時間かかる本の内容を、読者は約10分で把握することができるようになる。フライヤーによって、読者は本の内容を詳しく把握することで更に気に入った本を絞り込めるため、要約記事から本の購入につながることが多く、出版社にとってもメリットのあるサービスとなっている。
また、フライヤーは時間のないビジネスマンにとって有益なサービスであることから、法人向けのサービスとして多くのクライアントを持っており、メディアドゥとしては、すでに開始している法人向け電子書籍サービスの「bizbook」と連携した法人向けサービスとして拡販を進めて行く予定。
今回の株式取得により、フライヤーが持つ書籍の要約記事コンテンツや編集力と、メディアドゥの出版社や電子書店のネットワークを組み合わせることによって、各々の既存事業の強化はもとより、テキスト書籍領域における事業展開を拡大推進していく考え。