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三菱商事、ローソンに対するTOB決定 子会社化しコンビニ事業の基盤強化へ

大手総合商社の三菱商事【8058】は、全国にコンビニエンスストアを展開するローソン【2651】の普通株式に対して、公開買付けを実施すると発表した。ローソンは、この公開買付けに対し賛同の意を表明しており、買付代金は約1440億円。

三菱商事グループは、非資源分野の中でも重点分野に位置づけられる生活産業グループにおいて、食品の原料・素材の調達から、消費市場(リテイル)に至るまでの幅広いバリューチェーンを有し、広範な商品・サービスの提供、事業開発、投資などを行っており、特にリテイル事業についてはバリューチェーンの中での顧客との直接的な接点として、他のバリューチェーンとのシナジー効果を追求し、当該事業分野の持続的成長・企業価値向上に取り組んでいる。

一方、ローソングループは、コンビニエンスストア「ローソン」のフランチャイズシステム及び直営店舗の運営を主な事業として展開している。

三菱商事は、ローソンと平成12年2月に業務提携契約を締結して以来、ローソンをリテイル事業におけるコア事業として位置づけ、相互の事業シナジーを追求することにより企業価値の最大化を目指し、国内有数のコンビニエンスストアチェーンとしての地位確立に努めてきた。

しかし、近年、コンビニエンスストア業界では、同業による出店競争に加え、合従連衡が進み、更にドラッグストアやEコマースのような他業態とも熾烈な競争が続くなど、ローソンの競合環境は激化の一途を辿っている。

こうした中、三菱商事は、激化する競争環境の中で、ローソンが成長を維持していくためには、従来以上に三菱商事とローソンが全社的に連動し、ローソンの事業基盤を更に強固なものにしていくことが不可欠であり、そのためには、両社の資本関係の一層の強化が望ましいと判断、三菱商事の公開買付けによるローソンの連結子会社化を決定したもの。

この公開買付けは、ローソン株式の上場廃止を企図するものではなく、三菱商事は買付予定数の上限を設定して今回の公開買付けを実施する。したがって、公開買付けの成立後も、ローソン株式は、引き続き東証一部における上場が維持される予定。

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