建築・自動車・ディスプレイ向けガラスの製造などを行う旭硝子【5201】は、欧州のバイオ医薬品製造受託業(CMO)大手であるBiomeva GmbH(以下「Biomeva」)の全株式を取得し、子会社化したと発表した。
旭硝子は、化学品カンパニーにおいて、ライフサイエンス事業として、cGMP対応、バイオ医薬品原薬を含む農薬原体・医薬品原薬及び中間体の受託製造、新薬の開発、更には高機能性含フッ素化合物などを、開発から製造まで手掛けている。
一方、欧州におけるバイオ医薬品開発の先端都市である、ドイツ・ハイデルベルグに拠点を置くBiomevaは、1993年より、微生物発現系を用いたバイオ医薬品の開発・製造受託サービスを欧州及び他地域のユーザーに提供してきた。タンパク質医薬の高効率発現のためのプロセル開発、cGMPによる培養、精製及びバルク充填に加え、分析試験、セルバンク構築などを主なサービスとしている。
今回の子会社化により、旭硝子の大量生産能力とBiomevaの開発技術を融合することで、プロセス開発から商業生産向け原薬供給まで幅広いサービスを提供する、新たなグローバル・バイオCOMが誕生することとなる。
旭硝子は、同社の商業生産実績とBiomevaの臨床向け開発実績から、大きなシナジーが生み出されると期待、ライフサイエンス事業の事業地域を拡大すると共に、提供サービスの拡充を進めるもの。