大手電機メーカーの日本電気(以下「NEC」)【6701】は、中南米地域の統括会社であるNECラテンアメリカを通じて、ブラジルのITセキュリティ企業Arcon Informatica S.A.(以下「Arcon」)を買収する契約を締結したと発表した。
Arconは、1995年に設立、ITセキュリティに関するコンサルティング、システム構築、マネージドサービスの各事業を展開しており、政府機関に加えエネルギー・金融・通信・製造など様々な業種で大手顧客を有している。
中南米地域全体のIT投資額のうち、ブラジルのIT投資額は大きな割合を占めている。近年、同国の経済成長率は伸び悩むものの、IT市場は堅調に拡大しており、特にITセキュリティ市場は今後も急速な成長が見込まれる。
NECは1968年にブラジルに現地法人を設立し、同国における通信・放送インフラの整備など多数の重要な国家プロジェクトに参画してきた。
今回のArconの買収により、Arconが有するITセキュリティ領域の技術・ノウハウや大手顧客への対応力などを活用し、ブラジルでのITセキュリティ事業の拡大を推進する。また、両社の既存顧客へのクロスセル(相互販売)によるシナジー効果の創出を図るもの。