トナー材料、着色剤、フェライト、リチウムイオン二次電池材料などを製造販売する戸田工業【4100】は、ドイツのBASFと、北米を拠点にリチウムイオン電池用正極材事業の合弁化に向けた独占交渉を開始したと発表した。
戸田工業は金属酸化物の湿式合成技術を基盤とし、リチウムイオン電池用材料、顔料・トナーなどの各種着色材料、磁性体粉末材料、フェライト材料など、多様な商品を開発、製造している。
一方BASFは、化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品、石油・ガスの5部門から成る製品ポートフォリオと持っている。なかでも触媒事業本部は、環境触媒とプロセス触媒の世界的なリーディング・サプライヤーとなっている。
今回の合弁事業においては、米国およびカナダにて、NCA(ニッケル系正極材)、NCM(三元系正極材)をはじめ、さまざまな正極材料および前駆体の製造、開発を展開する予定。両社は、これまでも日本において、BASF戸田バッテリーマテリアルズを合弁事業として展開してきたが、今後北米においてそれぞれの正極材ビジネスを結集し、世界市場での提携関係をより強化する考え。