予備校・学習塾チェーンを経営するウィザス【9696】は、吉香の発行済株式の全部を取得し、同社を連結子会社とすると発表した。
吉香は、昭和54年6月、国際化コミュニケーションの時代到来を予見した創業者の吉川稻氏が、語学サービスの事業会社として設立したもの。当時、就職が難しかった帰国子女や、語学留学から帰国した女性の活躍の場の提供と、次代を担う女性の社会で活躍できる教育の実現を願い、通訳・翻訳等の語学サービスをはじめとしてスタートしている。現在では、通訳・翻訳の分野では90カ国にのぼる多様な言語対応、24時間体制での国際報道サポートなどで、独自性のある事業運営を手掛けている。また昨今のインバウンド対応として、語学力のある人材の派遣など付加価値の高い人材サービスも展開してきている。
ウィザスグループは、中核事業である「学習塾事業」および「高校・ キャリア支援事業」におけるより高いレベルでのサービス提供の取り組みに加え、「ICT教育・能力開発事業」、「企業内研修ポータルサイト事業」等、幼児から社会人までの幅広い多様な教育ニーズに対応した分野での総合教育サービスを展開・提供している。
今回、吉香がウィザスグループに加わることにより、同社の経営資源と、ウィザスグループの有する教育ノウハウ、経営資源との融合を図り、2020年の東京オリンピックの開催も視野に、グローバル化の進展が加速するなか、社会に貢献できる新たなサービス等を展開していく考え。殊に通訳・翻訳の高度な技能を活かした、質の高い語学学習プログラムの開発を中心に、英語4技能対策の強化などを実現する、中長期の視点での「教育」分野でのリソース活用を図っていくとしている。