WADATSUMI BENEFIT LIMITEDは6月29日、東京地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には、岩知道真吾弁護士(尾崎法律事務所)が選任された。
WADATSUMI BENEFIT LIMITEDは、アーツ証券とワダツミが、平成25年2月に共同で設立した特別目的会社。中小企業の資金繰り支援のため売掛債権を買い取り、「中小企業資金繰支援債」を発行し、資金調達を行っていた。
しかし、債権の発行当初より、買い取った売掛債権の残高が社債発行残高に比べて僅少な状態が継続、さらに26年9月以降、買い取った売掛債権について回収遅延が発生していた。
このような状況の中、アーツ証券の実質的な親会社であり、レセプト債を発行していたオプティファクターとその関連会社が27年11月に破産開始決定を受けた。その後アーツ証券も、28年3月に破産開始決定を受け、WADATSUMI BENEFIT LIMITEDも今回の措置となった。
帝国データバンクおよび東京商工リサーチによると、負債は現在調査中。