エストゥは、6月6日宇都宮地裁に破産を申請し、6月8日破産開始決定を受けた。破産管財人には、杉田明子弁護士(佐藤貞夫法律事務所)が選任された。
エストゥは、昭和22年創業の建設業者で、当初は土木・河川改修工事を中心としていたが、その後商業施設や工場の建築および舗装、各種設備工事にも進出し、地場を代表する総合建設業者に成長。また、関係会社を擁して、エクステリア商品販売やスポーツ関連事業、飲食店やデイサービス事業へも進出、平成5年3月期には完工高約80億円を計上していた。
しかし、リーマン・ショックや東日本大震災等の発生で事業環境が悪化し、完工高がピーク時の4分の1以下に落ち込むほか、多額の赤字計上で財務面も逼迫、金融機関からの借入に依存する経営が続いていた。25年2月には、主要取引銀行が債権をサービサーへ譲渡したことで、資金環境の悪化が表面化。1億円を上回る不良債権が発生し、支払遅延も頻発していた。27年5月期の完工高が約18億6900万円にとどまる中、5月11日に取引先向け説明会を開催、12日付で広島建設の子会社である東昭建設に事業を譲渡、今回の措置となった。
東京商工リサーチによると、負債総額は約55億3400万円。