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ダイキン、イタリア業務用冷凍・冷蔵機メーカーのザノッティを買収 欧州での事業基盤強化

空調・冷凍機などの製造・販売を行うダイキン【6367】は、子会社であるDaikin Europe N.V.(以下「ダイキンヨーロッパ」)を通して、イタリアの業務用冷凍・冷蔵設備メーカー、Zanotti S.p.A.(以下「ザノッティ」)を買収すると発表した。なお、取得価額は約123億円(98百万ユーロ)。

ザノッティは、ヨーロッパを中心に事業を展開し、食品分野において生産から流通(陸上輸送)、小売までコールドチェーン全般をカバーする幅広い商品を持っている。ヨーロッパ各国で広範な販売・サービス網を持ち、イタリアのほか市場規模の大きいイギリス、スペイン等に生産拠点があり、ユーザー毎に異なる要求への対応力と、短いリードタイムでの商品供給、物流コストの面で高い競争力を持っている。

欧州では、農産物や加工食品の保管、コンテナでの輸送、店頭までの各工程で冷凍・冷蔵機を使った商品管理が行われている。また、買い物の中心が郊外の大型店舗から、街中の小売店へと移行し、コンビニや大手スーパーマーケットチェーンが進出する動きが欧州全土に広がりつつあり、冷凍・冷蔵機の買い替えや新設など安定した需要拡大が見込まれる。こうした変化を受けて市場では、幅広い商品を持ち、コールドチェーン全体をカバーする提案や、各店舗の条件に応じたシステム提案ができることへのニーズが高まっている。

ダイキンはこれまで冷凍・冷蔵分野においては、日本や欧州でコンビニなどの店舗向けに空調機と冷凍・冷蔵を一体化し、省エネ制御できるようなシステム商品や、海上輸送用のコンテナ、食品貯蔵用のエアコンなどの商品を販売しているが、事業領域がコールドチェーン全体の一部に留まっていた。

今回の買収で、欧州冷凍・冷蔵機器市場でコールドチェーンを広範囲にカバーする幅広い商品を揃えることができる。さらに、空調で培った技術をザノッティ社の商品にも展開することで、省エネ性に優れた高付加価値の商品を提供することが可能になります。欧州で冷凍・冷蔵機器事業を拡大し、空調や暖房、アプライドも含めて総合空調冷凍機メーカーとして事業基盤を強化するもの。

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