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出版取次業の太洋社、自主廃業の準備へ

太洋社は2月5日、自主廃業の準備に入った旨の通知を取引先へ送付した。

太洋社は、昭和21年3月創業の中堅の出版物取次業者。書籍・雑誌のほかCDなどのメディア、雑貨などを扱い、ピーク時の17年6月期には売上高486億6721万円をあげていた。

しかし、バブル経済崩壊以降の出版業界全体の需要減少に加え、インターネット通販や電子媒体普及により売上が落ち込み、27年6月期は売上高171億2152万円にまで低落。財務立て直しのため旧本社不動産の売却や従業員のリストラ等で再建を模索したものの奏効せず、自主廃業へ向けた準備に入った。

通知によると「事業の行く末を見据えると、いずれ自主廃業を想定せざるをえない」とし、28年2月末における資金繰りの手当は付いているものの今後、全資産の精査を行い、不動産を中心とする重要資産の換価と売掛金の回収徹底を図る。一方で、出版社向けの買掛金の支払いに万全を期すために今後、取引書店の同意を得たうえで別の取次業者への帳合変更を要請していくとしている。

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