総合商社の三井物産【8031】は、米国三井物産を通じて、米国の非遺伝子組換え穀物を専門とする集荷会社ブルーグラス社に出資参画したと発表した。
これにより、三井物産はブルーグラス社株式を100%保有するDavid Martin氏(ブルーグラス社CEO)から株式の50%を取得する。
ブルーグラス社は1988年の創業以来、一貫して非遺伝子組換え穀物のみを専門的に扱い、提携農家に独自開発した種子を提供、収穫時に同農家から集荷した穀物(主に大豆・コーン)を選別・包装し、国内外に付加価値の高い商品として販売している。一方、三井物産はグループ全体で日本国内での非遺伝子組換え大豆の取り扱いシェアがトップクラスにあり、日本向けブルーグラス社商品もその4割以上を取り扱うなど、約10年に亘り重要なパートナーとして強固な関係を構築している。
非遺伝子組換え穀物は、日本をはじめとしたアジア地域で安定した需要があることに加え、近年では米国を中心に高付加価値志向のスーパーマーケットや外食チェーンでの取り扱いが急激に増加している。また、ベビーフードの原料にも非遺伝子組換え穀物が使用され始めていることから、今後も世界的に需要が伸びていくことが見込まれ、今回の出資を通じて、三井物産は長年、非遺伝子組換え穀物を取り扱う中で培ってきたノウハウ・知見、顧客基盤とグループ全体のネットワークを活用し、非遺伝子組換え穀物を使用した食品の需要増に応える考え。
三井物産は、今回の出資参画を機に、今後も高品質な非遺伝子組換え穀物を確保し、日本・アジア地域や米国をはじめとする世界の高付加価値食品市場向け原料の安定供給を図るとしている。