(株)ニコン【7731】は、再生医療向け細胞生産において世界最大手のLonza社と、日本における細胞受託生産に関する戦略的業務提携契約を締結したと発表した。
ニコンの100%出資で新会社を設立し、再生医療用細胞等の受託生産事業に参入する。
1897年にスイスアルプスで創立されたLonza社は、受託製造・開発に加え、医薬品有効成分、幹細胞治療、飲料水消毒薬、ビタミンB化合物、オーガニック化粧品原料、農薬原体・中間体、産業用防腐剤、ウイルスや細菌その他病原体に対するマイクロビアルコントロールに至るまで、様々なサービスと製品を提供。2014年の売上高は約36.4億スイスフランを計上している。
ニコンは、今回の細胞受託生産事業への参入をきっかけに、体性幹細胞等の細胞生産ノウハウの基礎を習得し、ニコンのコア技術である光学技術および画像解析技術を活用させ、将来のiPS細胞の再生医療の実用化に向けた取り組みを加速させたい考え。
また、今回の再生医療用細胞等の受託生産事業の参入により、日本の再生医療実用化の早期実現とニコンの周辺領域への事業基盤の拡大を狙うとともに、今後、高品質の細胞生産を最適化するために必要な機器および消耗品類の開発を行い、ハードウェア・ソフトウェアを含むトータルソリューションを世界へ向けて提供していくとしている。