山梨県にある多結晶シリコンウエハ加工の(株)オプトと、関係会社の(株)笛吹は、4月30日付けで事業を停止し、事後処理を山形康郎弁護士(弁護士法人関西法律特許事務所)ほか3名に一任し、自己破産申請の準備に入ったことが分かった。
オプトは、昭和61年に倒産した(株)富士研の事業を引き継ぎ、事業を開始し、水晶ブランク製造を主体としていたが、平成12年以降はソーラー用シリコンを取り扱うようになり、18年からは量産化を図るほか、工場買収などにより事業規模を拡大させた。ピークとなる20年8月期の売上高は約342億6700万円をあげ、当期純利益は約19億3900万円を計上。
しかしながら、22年2月には、法人税法違反の罪でオプトの役員などが逮捕され、実刑判決を受ける問題も発生し、26年8月期の年売上高は約15億6800万円にまで縮小していた。最近では、スマートフォンに使用されるガラス部品の加工を請け負うなどして業況改善を目指していたが、見通しが立たず、今回の措置となった。
帝国データバンク及び東京商工リサーチによると、負債はオプトが約65億円、笛吹が約40億円、2社合計で約105億円の見通し。