京都大学iPS細胞研究所(以下「CiRA」(サイラ))と武田薬品工業株(株)【4502】は、心不全、糖尿病、神経疾患などにおけるiPS細胞技術の臨床応用に向けた共同研究の実施に関する契約を締結したと発表した。
今回の提携を「T-CiRA(Takeda-CiRA Joint Program for iPS Cell Applications)」と称し、iPS細胞の発見者で、ノーベル賞受賞者である山中伸弥CiRA所長が研究全体を指揮し、武田薬品は長期にわたる研究費用の提供と研究の運営に対する助言を行い、藤沢市に所在する湘南研究所内の研究設備を提供する。武田薬品が研究費用として提供するのは10年間で約200億円。
当初の研究分野では、心不全、糖尿病、精神神経疾患、がん免疫療法などが挙げられており、共同研究の進展に伴い新たなプロジェクトが追加される見込みで、共同研究が軌道に乗った段階では、10件前後のプロジェクトを同時進行させるという。