老舗の百貨店である(株) ヤマトヤシキは、産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法所定の特定認証紛争解決手続(事業再生ADR 手続)を事業再生実務家協会に申請し、受理されたと発表した。取引金融機関に対して、借入金の元本返済の一時停止等を要請した。一般の取引先および顧客に対する影響はないとしている。負債総額は約65億円規模の見通し。
ヤマトヤシキは、「ヤマトヤシキブランド」を強みとし、ピークとなる平成4年2月期には宝石、呉服等の高級品の売行きが好調で、売上高279億600万円を計上。しかし、その後はバブル崩壊による高額商品の売行きの鈍化に伴い売上は年々減少。さらに、郊外型の大型ショッピングセンターの相次ぐ進出やJR姫路駅構内に大型専門店がオープンしたことにより来店客も減少。26年2月期の売上高は、153億6329万円と11期連続減収が続いた。そうしたなか、4月の消費税増税以降、商況は一層厳しくなり、今回の措置に至ったとしている。