川崎重工業(株)【7012】(以下「川崎重工」)は、(株)KCMの全株式を、日立建機(株)【6305】に譲渡すると発表した。
株式譲渡実行日は、2015年10月1日を予定。
KCMは、川崎重工が66%、日立建機が34%出資し、資本金48億2500万円からなる建設機械等の製造、販売及びアフターサービスをおこなっている。2014年3月期の売上高は、約263億円。
川崎重工と日立建機は、2008年より、第4次排出ガス規制対応の新型ホイールローダの共同研究開発等、ホイールローダ事業における事業提携を行っており、KCMは2009年1月に設立された。
今回の株式譲渡については、日立建機から川崎重工に申し入れがあったという。その背景には、建設機械・運搬機械及び環境関連製品等の製造・販売等の市場は、世界的に競争激化が進んでいるとしており、KCMと日立建機グループは、協業で事業領域のシナジーを追求する考えだ。
さらに、KCM製品の日本国内における販売・サービス事業を行っている(株)KCMJについて、KCM株式の譲渡実行日と同時期に日立建機日本(株)に事業移管する方向で現在協議を進めているという。競争激化に打ち勝つため、日立建機は着々と事業基盤の再構築を図るとみられる。