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萬野畜産 事業停止、自己破産申請へ

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(株)萬野畜産、は9月16日に事業を停止し破産手続きを平山博史弁護士(平山綜合法律事務所)他2名に一任した。

萬野畜産は、1913年創業、老舗食肉卸・小売業者で、主力である牛肉は北海道産や、飛騨牛、三重牛など国産牛を中心に、 グループ会社を利用して生産から販売までを行い、百貨店内の店舗販売や直営店販売、カタログギフト向けなど幅広い販路を確立した。2005年2月期の年売上高は約35億円余を計上。

しかしながら、口蹄疫問題や食肉業界に対する逆風が立て続けに起きたことや、個人消費の低迷、低価格志向が強まり、2014年2月期の年売上高は約28億7900万円まで落ち込んだ。

こうしたなか、2007年から7年間にわたって「飛騨牛」「三重県産」などと原産地や個体識別番号を偽って、他産地のものを合計約18トン販売していたことが今年8月に発覚し、農水省から是正勧告を受けていた。

その後、取引百貨店から売上金と損害賠償債務を事実上相殺するような支払留保の処置を取られるなど、売掛金の回収が進まず資金繰りが急速に悪化し、既存取引先との取引継続も困難となり、今回自己破産申請に至った。

帝国データバンク及び、東京商工リサーチによると、負債総額は12億3000万円余の見通し。