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リプロセルの子会社、台湾の細胞医薬品の開発企業に約2.3億円出資

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iPS細胞の研究試薬や創薬支援、臨床検査事業を手掛けるリプロセル【4978】の100%子会社であるRCパートナーズと新生企業投資が共同出資にて設立したCell Innovation Partners Limited(以下、CIP)がCell Innovation Partners, L.P.を通じ、細胞医薬品の開発を行うSteminent Biotherapeutics Inc.(以下、ステミネント社)へ約62百万台湾ドル(約2.3億円)の投資を行ったと発表した。

なお、出資先であるステミネント社とリプロセルは、2016年11月に、細胞医薬品「Stemchymal®」の日本における共同開発および販売契約を締結している。

CIPが開発を行っている細胞医薬品 Stemchymal®は健常人ドナーの脂肪由来の幹細胞で、脊髄小脳変性症を対象とした細胞医薬品の開発では世界で最も先行しており、これまでの治験で安全性が確認し、また有効性を示唆するデータも観察されており、現在台湾で有効性の確認を目的としたPhase2の治験を行っている。

また、CIPは台湾だけでなく米国、日本でも開発を進めており、米国ではCIPが2018年のPhase2開始に向けた準備を進めており、日本ではリプロセルが2018年のPhase1/2a開始に向けた準備を進めている。

脊髄小脳変性症は身体の運動機能を制御している小脳の神経細胞が減少し、歩行・嚥下・呼吸機能が低下する希少疾患で、国内患者数は約3万人とされている。脊髄小脳変性症は36以上の病型が存在するが、最も患者数が多い病型は遺伝子異常により発症する。小脳の神経細胞の遺伝子異常のため神経細胞で異常タンパク質が作られ、異常タンパク質が神経細胞に蓄積することで神経細胞の細胞死が引き起こされ、小脳の神経細胞が減少することで発症すると考えられている。30~40代で発症するケースが多く、10~20年かけて症状悪化が進行し、最終的に死亡する重篤な疾患。現在有効な治療法がないため、日本では厚生労働省から特定疾患(いわゆる難病)に指定されている。Stemchymal®の脊髄小脳変性症を対象とした台湾でのPhase1/2aの結果はCell Transplantation誌に掲載され、数人の患者で症状悪化を抑制する傾向が認められたと報告されている。

また Stemchymal®は脊髄小脳変性症以外にも様々な疾患で効果が期待されており、CIPは急性肝不全、変形性 膝関節症、糖尿病を対象としたStemchymal®の開発も行っている。 CIPはリプロセルによる日本での治験開発を通じSteminentの成長を支援するとともに、引き続き再生医療ベンチャーへの資金供給を通じ再生医療の実用化に貢献していく。

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