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事業承継のコンサルの一環でM&Aを提案 京都の病医院のM&Aに特化したサービスも / インタビュー

FPプラス株式会社 代表取締役 松井隆一

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長年の取引関係、信用が重視される京都では、ほかの地域に比べて、M&Aが広まりにくいといわれてきた。しかし、全国の中小企業と同じく、京都の地場産業の多くも後継者不足に悩まされており、M&Aへのニーズも徐々にではあるが盛り上がってきているという。そうした動向を踏まえて、京都を本拠地とする地の利を生かし、M&Aの仲介事業を活発化させているのが、コンサルティング企業のFPプラスだ。

同社の松井隆一社長は、京都で生まれ、京都で育ったという生粋の京都人。経営経理の学校を卒業後、生命保険会社に入社し、ずっと京都エリアで営業畑を歩んできたという。課長職のときに独立、保険代理店を立ち上げた。さらに、2013年に設立したのが同社だ。ファイナンシャルプランニングを主力とし、富裕層のライフプランニング、資産運用・管理、税金対策、相続・事業承継対策、経営コンサルティングなどを手がけ、実績を築いてきた。保険代理店を兼業している経験を生かし、保険や投資信託などの金融商品を活用した財務改善も得意としている。京都を中心とした関西一円を営業エリアとしており、顧客層には中小企業のオーナー社長に加え、「病医院・クリニックのオーナー経営者が多いですね」と、松井社長は明かす。

弁護士、公認会計士、税理士、土地家屋調査士といったほかの「士業」と連携し、オーナー経営者の相続や事業承継の問題に、総合的に対応できるのも同社の強み。相続問題を取扱うコンサルタントや弁護士、税理士などが参画し、京都市民に相続関係の知識・情報を提供する一般社団法人京都市役所前相続支援協会のコーディネーター役を担っているのも松井社長だ。

最近、M&Aのアドバイスにも力を入れるようになったが、「中小企業や病医院のオーナー経営者にとっては、事業承継が大きな問題。その解決策の一つとして、M&Aが欠かせなくなっているからです」と、松井社長は説明する。オーナー経営者の主なミッションは、①事業の成長、②後継者への事業承継、③後継者がいない場合の事業の譲渡というのが、松井社長の見方だ。そして、①の成長戦略(事業の買収)、②の手立て(事業の売却)として、M&Aが決め手になるケースも多い。「事業を譲渡するオーナー経営者に十分なリタイアメントの資金を供給し、従業員の雇用を確保し、地域経済に貢献するために、M&Aは有効な手段になりうるのです」(松井社長)。

これまでにおおぜいのオーナー経営者と接してきた松井社長によれば、石橋を叩いて渡るような慎重さ、コミュニティ内での交流を大切にする気質が、京都の経営者には共通して見られるという。そこで、京都でビジネスを成功させるには、経営者と時間をかけて交流しながら、人間関係を構築することが肝心となる。「一度信用すれば、相手を懐深く受け入れるのも、京都の経営者の特徴ですね」。M&Aは、きわめてセンシティブな経営問題だけに、信用できるアドバイザーの存在が成否のカギを握るといえよう。京都の経営者の気質を知り尽くし、京都の経営層にきめ細かい人脈を培ってきた同社は、M&Aのアドバイザーとしても最適といえるわけだ。

京都では、ここ1年だけでも、M&Aに対する関心が日増しに高まっていると、松井社長は感じているそうだ。「京都ブランド」の不動産を目当てに、東京資本や外国資本がM&A案件を物色、近畿圏では京都の地価が先行して値上がりしたともいわれている。とりわけ、病医院の統廃合・再編の波は京都にも押し寄せていて、同社の主客層である病医院のオーナー経営者の間でも、M&Aに関する話題が飛び交うようになってきたという。

「当社は、今後も京都でのビジネスを深耕していく方針です。そうした中で、病医院のオーナー経営者の方々をサポートする体制を、さらに拡充させていきたいですね。複雑な規制のある医療機関のファイナンシャルプランニングは特殊であり、専門知識も必要なので、差別化のツールになるからです。外部の有力なパートナーと組んで、病院のM&Aに特化したサービスも提供していきたいと考えています」。

松井社長は力強く、抱負を語ってくれた。

インタビュアー:KSG アソシエイト 後藤 哲侍

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