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産業革新機構、KBI Biopharma, Inc.の株式譲渡

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官民出資の投資ファンドである産業革新機構(以下「INCJ」)は、同社が保有する米国のKBI Biopharma, Inc.(以下「KBI」)の全株式について、化学品メーカーのJSRおよびCRO・CMO・CSOなど医薬品に係る業務を総合的に支援するシミックホールディングス(以下「シミックHD」)に譲渡すると発表した。譲渡後は、JSRがKBIの株式の90%を、シミックHDが10%を保有することとなる。

バイオ医薬品は、化学合成で製造する低分子医薬品に比べて効果が高く副作用が少ないとされているが、その開発・製造受託市場は、8割以上を米国、欧州が占めており、日本は数パーセントに留まっていた。そうした中、日本・アジアにおけるバイオ医薬品の開発・製造受託サービス、バイオプロセス事業などの事業展開を加速するために、2015年3月、INCJ、JSR、シミックHDは共同で、米国のバイオ医薬品開発・製造受託会社であるKBIを買収していた。

買収後、KBIは大手製薬メーカーに加え、バイオベンチャーやアカデミアからの受注も増えるなど、当初計画通り、事業は順調に進んでいる。一方JSRでは、石油化学系事業・ファイン事業に続く第三の柱としてライフサイエンス事業の拡充に取り組んでおり、今回の株式譲渡を受けて、KBIの成長のみならず、ライフサイエンス事業とKBIとのシナジー創出を加速する。またシミックHDも、KBIの日本・アジアへの展開に向けた支援にとどまらず、バイオ医薬品への取り組みをより一層強化する。

INCJは、今後、KBIの更なる事業発展のためには、その経営を事業会社に委ねることが適切であると判断、今回、保有するKBIの全株式をJSRおよびシミックHDに譲渡するもの。