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不動産賃貸・仲介のうちナビ、破産開始決定

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うちナビは、10月12日東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には、岩崎晃弁護士(岩崎法律事務所)が選任された。

うちナビは、平成7年11月に設立された不動産賃貸仲介業者で、都内の主要駅近辺を中心に直営店である「うちナビ」約20店舗を展開するほか、賃貸物件検索サイト「うちナビ」を運営していた。人気タレントを起用したテレビCMを流すほか、プロ野球選手を会社のホームページに載せ、角南社長自らもテレビ番組に出演するなど、企業イメージを浸透させ、事業の拡大を図っていた。首都圏での店舗網拡充を進めるとともに、25年秋に大阪梅田と福岡、27年春には横浜へ直営店を出店して営業エリアを拡大、28年3月期の売上高は約9億6500万円を計上していた。

しかし、累積損失を抱えつつ、多額の先行投資を要する多店舗展開を短期間に進めたことで財務面は脆弱であり、IPOを目指してベンチャー・キャピタルからの増資なども実施していたものの、必要な事業基盤や社内体制を整えることが出来なかった。広告宣伝費や店舗増加に伴う人件費の上昇もあり、昨年以降資金繰りが悪化。店舗閉鎖などリストラを進めていたが業況は改善しなかった。角南社長は28年8月頃から突然連絡がつき難くなり、関係者のあいだで動揺が広がっていた。

そうした中、10月12日に営業活動を停止、取締役が東京地裁に破産を申請した。

東京商工リサーチによると、負債総額は推定8億円。