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帝人、米国の自動車向け複合材料成形メーカーを買収 グローバル安定供給体制確立

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大手繊維事業者の帝人【3401】は、北米最大の自動車向け複合材料成形メーカーであるコンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス社(以下「CSP社」)の全株式を取得し、完全子会社とすることを目的として株式譲渡契約を締結したと発表した。なお本株式については、帝人の米国持株会社であるTeijin Holdings USA,Inc.を通じて取得され、買収対価としては総額約840億円(825百万米ドル)となる。

帝人は長期ビジョンとして「ソリューション提供型事業体への進化」を掲げており、高機能素材の領域においては複合材料を中心に事業拡大を図るべく、自動車の量産部品への適用を見据えた事業展開を推進している。

CSP社は、1969年の設立以降、自動車の軽量化のための樹脂製部品を北米の自動車メ ーカーに提供してきており、中でもGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastic:ガラ ス繊維強化複合材料)などの熱硬化性複合材料を使用した自動車向け部品においては、 北米最大のTier1メーカーとして、米国の主要な自動車メーカーと強固な関係を構築している。

帝人は、今回の買収により、北米自動車市場における強力な販売チャネルを獲得すると同時に、CSP社が自動車メーカーから求められてきた更なる軽量化や高強度化などの要求に対し、帝人が有する炭素繊維複合材料技術を活用することでより幅広いソリューション提案力を有することとなり、自動車向け複合材料製品事業において強固なプラットフォームを構築することが可能となる。

今後、帝人はTier1サプライヤーとして、素材選定から部品設計にまで踏み込んだ提案力の強化や、グローバル安定供給体制の確立とともに、2020年以降の環境規制強化に対応した車体軽量化に向けて提案力を強化するため、炭素繊維、ガラス繊維に限らない材料の拡充や、他の材料メーカーとの協業などを図り、自動車メーカーに対するソリューションプロバ イダーとなることを目指す考え。