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ストライダーズ、スリランカにおけるフィンテック企業へ投資

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IT関連事業を手掛けるストライダーズ【9816】は、スリランカにおいて非接触型ICカードを使用した電子決済・クレジットカード決済及びその管理事業を展開するSmart Metro Private Limited(以下「Smart Metro」) の株式の一部を取得し、同国のフィンテックのプラットフォームとなる事業に投資するとともに、同国においてタクシーのオンライン配車アプリの開発・運営事業等を行っているベンチャー企業に投資するため、現地の出資者とともにフィンテック投資ファンドSmart Funds Private Limited(以下「Smart Fund」)を設立すると発表した。

スリランカは、新興国であり社会インフラは十分ではなく、特に、資本蓄積が進んでいないことから金融セクターの充実が課題であり、マイクロファイナンスが重要な役割を果たしている。一方で、スリランカは、英語が普及していることから、欧米向けのITアウトソーシング事業が発展している。

ストライダーズとしては、このためマイクロファイナンス市場とIT技術の融合が事業領域として発展が期待できると判断し、本件フィンテック企業へ投資することとしたもの。

投資先であるSmart Metroは、NFC(近距離無線通信技術)を活用した様々なビジネスを展開しており、スリランカにおけるソニーのフェリカカードの販売・運営の代理店である。既に、Smart Metroはスリランカの大手銀行であるCommercial Bank,Sampath Bank,Hatton National Bankの3行と業務提携し、非接触型のICカード技術を搭載した各行のクレジットカード及びデビットカードの発行を支援している。

今後は、業務提携先を増やし、銀行業界において技術的バックボーンの提供を図り、将来的にはスリランカにおける電子マネーのプラットフォームを構築していく予定で、また、ストライダーズは、既存株主からSmart Metroの発行済み株式総数の15%相当(金額約21百万円)を取得する予定。

一方、スリランカの交通インフラは、日本からのODAにより国際空港・高速道路の整備を進めてきたが、未だインフラ整備には多くの課題が残っている。ストライダーズは、Smart Metroがフェリカカードのプラットフォームを構築し、交通インフラ事業の効率化を図り、将来的には、日本同様に公共の交通機関で利用でき るよう、交通インフラや金融業などの領域で事業展開を図っているベンチャー企業に投資するためのマザーファンドとして、投資ビークルSmart Fundsの設立メンバーに参画し、新規発行株総数の16.6%を出資(金額約5.25百万円)する。

Smart Fundsの最初の案件としては、タクシーの配車・運賃電子決済事業を行う新設ベンチャーのSmart Travel Internationalへの投資を決定している。スリランカでは、三輪タクシー(トゥクトゥク)を中心としたタクシー業界もIT化の波をうけ、オンライン配車サービスを行うPick Meというベンチャー企業が台頭してきているほか、米国系企業のUber(ウーバー)も進出してきており競争が激化している。

Smart Travel Internationalは、独自の技術力を背景にこれら競合他社に伍して早期にマーケットシェアを確立することを目指している。