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森林事業の山梨県林業公社、民事再生法の適用を申請

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  • 2016年7月20日

山梨県林業公社は、7月15日甲府地裁に民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。申請代理人は野間自子弁護士ほか2名(三宅坂総合法律事務所)、監督委員には石川善一弁護士(石川善一法律事務所)が選任されている。

山梨県林業公社は、山梨県の全額出資により昭和40年に設立された第三セクター。県や公庫、信金借入金を財源として人口林の造成を行い、伐採収入で返済することとして、個人では森林整備が困難な土地所有者に代わり、人工林の造成や整備を行っていた。設立当初は国産木材価格が上昇傾向にあったが、輸入木材の拡大などによって国内木材価格は下落が続く一方、労働単価の上昇等により経費が増大し、伐採収入では借入金を返済する見通しが立たなくなっていた。

また、分収林(森林所有者、費用負担者などが収益を分け合う)の資産価値が帳簿価格を大幅に下回る見通しとなったため、出資者である山梨県は森林整備の方向性と分収割合を見直し、公社と山梨県とが連携して、地権者に対しての変更契約の締結などの交渉を進めていた。

国産木材価格が長期低迷する中、新規募集の中止、事業費削減、低利資金への借り換えなどの対策を行い、28年3月期には経常収益5億4594万円を計上。しかし、同年6月に「損失補償債務等に係る一般会計等負担見込額の算定に関する基準」(総務省)に基づく手法により評価しなおしたところ、大幅な債務超過にあることが判明した。

公社は29年3月に解散することが決定していたが、金融機関からの借入金については県が損失補填契約を締結しており、これに第三セクター等改革推進債を活用する方針で、同債の活用には債務処理の公平性・透明性を確保する見地から法的な債務処理手続きを行う必要があり、今回の措置となった。

東京商工リサーチによると、負債総額は債権者15名に対して約261億2000万円。